商品の動画を作るとき、つい「この商品にはこんな特徴があります」と説明から始めたくなります。けれども、縦型の短い動画は、見る人が指一本ですぐに次へ進めてしまう場所です。最初の数秒で「自分に関係がある」と思ってもらえなければ、説明までたどり着いてもらえません。
この記事では、商品を「使う場面」で見せるショートドラマの考え方を、当社のサンプルをもとに整理します。
説明型と場面型のちがい
説明型
商品名、特徴、価格、使い方を順に伝える動画です。すでに商品に興味がある人には役立ちますが、まだ知らない人には「広告だ」と受け取られやすくなります。
場面型(ショートドラマ)
見る人の暮らしの一場面から始めて、そこに商品が入ることで何が変わるのかを見せる動画です。「この気持ち、わかる」と感じてもらえれば、商品の説明をしなくても、使ったあとの変化が伝わります。
場面型の組み立て方
当社のサンプル「HITOFURI」(架空の味変スパイス・20秒)は、次のように組み立てています。
- 0秒:いつもの場面 「またいつもの夕飯」という、少し退屈な日常から始める。商品はまだ出さない
- 4秒:商品が入る ここで初めて商品を出す。振りかける音と動きで印象を残す
- 8秒:表情が変わる 「おいしい」とは言わせず、ひと口目の顔で違いを伝える
- 12秒:広がりを見せる ほかの料理にも使えることを見せて、「うちでも使える」と思ってもらう
- 16秒:名前と行き先 商品名とひとことで締め、プロフィールのリンクなど次の行き先を示す
物語の「主人公」は商品ではなく、使う人
場面型で大切なのは、主人公を商品ではなく、商品を使う人にすることです。商品は、その人の毎日を少しよくする「きっかけ」として登場します。
- 主人公は誰か(年代、暮らし、困っていること)
- どんな場面で困っているのか
- 商品が入ると、何が変わるのか
- 最後に、見ている人にどう感じてほしいのか
この4つが決まると、台本の骨組みができます。
AIで作るときに気をつけていること
ショートドラマは、人物や場面をAIで制作すれば、出演者の手配やロケ撮影をせずに作ることができます。ただし、AIに任せきりにすると、表情や手元が不自然になったり、商品が実物と違って見えたりすることがあります。
効能や効果の表現には注意する
化粧品や健康食品など、効能・効果の表現に法令上の決まりがある商品もあります。「使ったら必ずこうなる」と受け取られる表現は避け、台本の段階で使ってよい表現を確認しておくことが大切です。場面型の動画は、効果を言い切らなくても「使う場面」で魅力を伝えられる点でも向いています。
まとめ
- 短い縦型動画では、説明より「使う場面」から始めたほうが伝わりやすい
- 主人公は商品ではなく、商品を使う人
- 商品の説明は、気持ちが動いたあとの最後のひとことで十分なことが多い
- AIを使う場合も、台本と最終確認は人が担い、商品は実物の素材で見せる
- 効能・効果の表現は、台本の段階で確認しておく