AIで作った映像や画像は、見慣れてくると「あ、これAIだな」とわかるようになります。そして、そう思われた瞬間に、内容まで疑われることがあります。
問題は、AIを使ったこと自体ではありません。AI特有の飾りや、言い切りの強い言葉が重なって、「なんだか本当らしくない」と感じさせてしまうことです。この記事では、当社が動画やページを作るときに、うそっぽく見せないために気をつけていることをまとめます。
「AIっぽさ」の正体は、飾りと誇張
見る人が「うそっぽい」と感じるのは、次のようなものが目立つときです。
- 光がにじむような、きらきらした演出
- 意味もなく入る英字の飾り(見出しの上の英語ラベルなど)
- 丸いタグがいくつも並んだ、にぎやかなデザイン
- 「圧倒的」「革命的」のような、決めゼリフと蛍光ペンのようなマーカー
- 根拠の見えない、大きな言い切り
どれも、見た目を強くしようとして足したものです。けれども、足すほど「作られた感じ」が増えます。
当社が使わないもの
当社のサンプルページを作るときは、飾りを引き算する方針にしました。
- 光のにじみは使わない
- 英字の飾りは使わない
- 決めゼリフにマーカーを引く見せ方は使わない
- 白い余白、細い罫線、日本語の見出しを中心にする
引き算をすると、残るのは文章と映像です。中身で伝わる作りになるので、飾りに頼らずに済みます。見た目は静かですが、落ち着いた印象になり、会社としての信頼感につながります。
「AI」の表記は、必要な場所にだけ
AIで作ったことを隠すのは誠実ではありません。一方で、あらゆる場所に「AI」と繰り返し書くのも、かえって不自然です。「AI」という言葉が前面に出すぎると、読む人は中身ではなく技術のほうに意識を向けてしまいます。
当社では、「AI」の表記を次のように使い分けています。
- 作り方を説明するページでは、役割を明記する(人物と場面をAIで制作している、など)
- サンプルが架空の商品であるときは、架空と明記する
- 投稿するときは、広告であること、AIで制作したことを、各SNSのルールに従って表示する
- それ以外の場所では、繰り返し書かない
必要な場所に、必要な言葉を、一度だけ。この線引きを決めておくと、ごまかしている印象も、押しつけがましい印象も避けられます。
実績のない数字は載せない
信頼を決定的に落とすのが、根拠のない数字です。満足度や導入社数のような数字を、実績がないのに載せることはしません。
- 実績やお客様の声は、実物が確認できるまで載せない
- 効果の数字を約束しない
- 言えるのは、仕組みとして言えることだけ
当社のサンプルは、実在しない商品を使って作っています。そのため、サンプルを成果の証拠のように見せることはしません。「これは架空の商品で、制作の進め方を見ていただくための例です」と、はっきり書きます。
各SNSのAI生成コンテンツの表示ルールに従う
動画をSNSに投稿するときは、各SNSが決めているAI生成コンテンツの表示のルールがあります。ルールの内容や名称、対象になる範囲は、SNSごとに違い、更新されることもあります。
そのため、当社では次の流れにしています。
- 投稿する前に、投稿先のSNSの最新のルールを確認する
- AIで制作した映像には、各SNSのルールに従って表示を付ける
- 広告として配信する場合は、広告であることもあわせて表示する
表示を付けると再生が伸びなくなるのでは、と心配する声もあるかもしれません。けれども、あとから指摘されて信頼を失うより、最初から正直に表示するほうが、長く運用するうえでは安全です。
実物の素材と、AIの役割を分ける
「AIっぽさ」を抑えるもうひとつの方法は、AIに任せる範囲を絞ることです。
- 商品は、実物の写真や映像を使う
- AIには、人物と場面の制作を任せる
- 企画、台本、構成、テロップの言葉は人が考える
- 仕上がった映像は、人が確認してから出す
商品の見た目がAIで作り変えられていないことは、見る人にとって大切な安心材料です。何をAIに任せ、何を人が担うのかを、はっきり説明できる形にしておきます。
仕上げのチェックリスト
ページや動画を出す前に、次の点を一つずつ確認します。
- 目立たせるためだけの飾りが、残っていないか
- 「AI」の言葉を、必要以上にくり返していないか
- 根拠のない数字や、実在しないお客様の声が混ざっていないか
- 架空のサンプルに、架空であることを書いたか
- 投稿先のSNSのルールに従った表示になっているか
- 見る人が「本当かな」と立ち止まる言い切りが、残っていないか
最後の項目は、とくに大切です。強い言葉を弱めて、具体的な事実に置き換えるだけで、全体の印象はずいぶん落ち着きます。「すごい」と書くかわりに、何をどうしたかを書く。それが、うそっぽさを消すいちばん確かな方法です。
まとめ
- 「AIっぽい」が「うそっぽい」に変わる原因は、飾りと誇張
- 光のにじみ、英字の飾り、決めゼリフとマーカーは使わない
- 「AI」の表記は必要な場所に、一度だけ。隠さず、繰り返さない
- 実績やお客様の声、効果の数字は、実物が確認できるまで載せない
- 架空のサンプルは、架空であることを明記する
- 投稿時は、各SNSのAI生成コンテンツの表示ルールに従う
- 商品は実物の素材で見せ、AIの役割は人物と場面に絞る